『カルティエ、時の結晶』展
「カルティエ、時の結晶」展は1970年代以降の現代作品に焦点を当て「色と素材のトランスフォーメーション」「フォルムとデザイン」「ユニバーサルな好奇心」という「時間」を3つの章で構成されています。
この展覧会の演出は、繊維会社川島織物セルコンが特別に制作した布でのスポットライトのような表現や、神代杉や神代欅といった1,000年以上の樹齢の屋久杉を使用した展示台、一点一点仏師によって彫られたトルソー、また火山灰が固結して出来た武骨な凝灰岩を展示台に使用することで美しいジュエリーとの対比が洞窟で宝石を見出すようなイメージが表現されています。
これらの会場構成は建築設計事務所「新素材研究所」が行っており、打合せ風景などを撮った映像がエントランスホールに設けてあるモニターで観ることが出来ます。
展示されている約300点のコレクションのうち、約半数が通常は公開されることのない個人所蔵というのも特徴です。
これまでの展覧会ではジュエリーの歴史的ストーリーを語るものが多くありましたが、今回はデザインにフォーカスした演出が見どころのひとつです。
国立新美術館での会期は12月16日(月)迄です。