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岡田訓明の日々の徒然ブログ
『ジュエリーデザイナーの嗜み』

バルナックライカ奮闘記3

バルナックライカ奮闘記3

カメラ雑記

コーヒーを飲みながらバルナックライカを愛でている。
2年前からフィルム写真を始めて、まさか自分がライカを買うなんて思ってもみなかった。
そんな“Leica Ⅲf”をまじまじと眺めていると何やら銀ボディに4cm位のシールが貼ってある。老眼には分からないくらいのクオリティで。そう、何かを隠すように...
嫌な予感がする。傷ならまだ良いが名前など彫られていたら嫌だなあ。どうしよう...明日、電話してみようか、どうしようか。早田カメラ店の店主は生涯面倒見てくれるって言ってたし、シールが剥がれたらまた貼ってもらえばいいか?いやいや、最後のカメラと思って買ったものだし、やっぱり連絡してみよう。

翌る日。
「先日、バルナックライカⅢfを購入した者です。実はひとつ気になることがありまして...」「えー、それは気付かなかった、お店ではシールなど貼っていないし剥がしてみて!」一旦電話を切って恐る恐るシールを剥がしてみる。案の定、文字が彫られていた。もう一度電話して内容を伝える。「シールを剥がしたら何か番号が彫られてました」「そうか、たまにそういうのがあるんだよ、同じレベルのものは他にも有るし交換するから持っておいで!」とりあえずひと安心。今度行くまでに残りのフィルムを撮り切ろう。

一週間後に早田カメラ店を訪れる。「あーこれは保険証?の番号だな」このカメラはスウェーデンで仕入れられたものらしく、たまに番号を彫られたものがあるらしい。そんな話を聞きながら店主から新しいⅢfを受け取った。今度のⅢfも変わらず綺麗な個体で大満足。シリアル番号が79万台の1955年製で私より9歳も年上だ。年下である私の方が随分くたびれているようにさえ思えてしまう。

持ち出すこと、撮影することが楽しく感じられるカメラ。何もかも面倒くさいカメラ。正に不便益。この面倒を楽しみ、ゆっくりと味わっていきたいと思っている。

さあ、ライカと一緒に出かけよう。

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