不便益
「つばた英子・つばたしゅういち」著書を三冊ほど読みました。雑木林に囲まれた平屋で70種の野菜と50種の果実が採れるキッチンガーデンのある暮らしを送られてるご夫婦の日常を紹介した本です。2017年には「人生フルーツ」という、ご夫妻の日常を追ったドキュメンタリー映画が公開されましたが残念ながら観てはおりません。
電子レンジも給湯器も必要としない暮らしは不便ではなく、手間ひまかけて暮らしを楽しむ、お金よりも時間が大切、そんな生活に魅了されています。人生の最終章ではこんな生活が出来ていたらいいなと計画しております。
最近、YouTubeでよくキャンプ動画を観ています。自然の中で料理を楽しむソロキャンプを観ていると懐かしく、また行ってみたくなりました。川のせせらぎ、鳥や虫の声、焚火の音を聞きながら美味しいものを作って食べる。
何もかもが便利になり過ぎたせいなのでしょうか、不便なものに引き寄せられています。
ちょくちょく耳にする様になった「不便益」は「不便だからこそ得られる価値や効用」とあります。不便だから良かったこと、キャンプもそのひとつですね。しかし、キャンプ道具のなかには不便を感じさせない便利になってきているものもあるので不便の楽しさも人それぞれなんでしょうけどね。
そういえば、東京には車がありませんので道具を担いで自然の中に向かうにはちょっと大変そうなのでキャンプ動画を観るだけにしておきます。まあこれも不便益を言っておきながら車が無いなどと言ってるんですから、ちょっと滑稽な気もします。
車といえば、最新の自動運行装置や自動ブレーキなどが付いているものには全く興味が無く、パワーウィンドウもパワーステアリングもない不便な古いマニュアルミッション車にも最近惹かれています。
考えてみれば、車自体が便利なものなので不便と思うことは自己都合でしかないように思えてきます。
「便利」「不便」という定義はなかなか難しい問題です。