水晶と誕生石と
小学2年生の時、体育の授業中に校庭を見ていると、キラキラと輝くものを見つけました。目を凝らしてみると5ミリにも満たない水晶の結晶でした。先のとがった六角柱状の結晶は、自然のものとは思えない不思議な形で、何だかとても貴重なものを見つけたようで、ドキドキしたことを思い出します。あちらこちらにたくさん見つけることができたので、拾い集めて宝箱に入れていました。近くの山では、少し大きな水晶の結晶や、葉っぱの化石を採ったりして遊んでいました。今はもう手元にありませんが、遠い昔の思い出です。
早いもので、この12月で〇1歳になります。そんな12月の誕生石はターコイズ・ラピスラズリ・タンザナイト・ジルコンで、タンザナイトとジルコンは2021年に新しく追加された宝石です。
昔、誕生石がターコイズとラピスラズリということを知って、他の誕生石のようにキラキラしてない地味な宝石であったことに、子供ながらショックを受けた記憶があります。
今はターコイズもラピスラズリも好きな宝石ですが、やはりタンザナイトの方が好みです。というか、タンザナイトは、誕生石でなくても好きな宝石のひとつです。
タンザナイトは「ゾイサイト」という鉱物名なのですが、タンザニアのメレラニ鉱山で採掘される鉱物で、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロを背景にしたタンザニアの夜の美しい風景から、ティファニー社が「タンザナイト」と名付けたことから人気が出ました。
一昨年に制作したタンザナイトリングには「月明かり」というタイトルを付けました。間隔を開けて取り巻いたダイヤモンドが、澄み切った冬の夜に放つ月光をイメージしています。
このタンザナイトは、エンハンスメントを行っていない天然色です。こんなにも美しいものを地球が生み出したなんて何とも神秘的です。