石 岡 瑛 子
「 石 岡 瑛 子 」の活字を目にして直ぐに反応されたとすれば、団塊の世代か私の世代に広告デザインの業界にいらした方でしょうか。時代は進み映画製作のクリエイションではカンヌ・グラミー・アカデミーなど数々の受賞歴。2002年には紫綬褒章も受けられた“伝説のデザイナー”です。
東京都現代美術館で開催されている「血が、汗が、涙がデザインできるか」展に駆け込みで行って来ました。終了間近だからか何と2時間半待ち。
当時社会現象にもなった資生堂のこのポスター、記憶に残っている方も多いのではないのでしょうか。資生堂宣伝部で広告のディレクションをスタート。当時の文化発信地、渋谷PARCOのパッション溢れる広告、読者のイメージを一新し視覚化した角川書店の広告などなど、凄まじいエネルギーで作り出された作品とその製作過程は圧巻でした。
晩年の舞台芸術、映画の衣装や美術の熱量にもずっと鳥肌が立ちっぱなし。
紙媒体の広告に勢いがあった80年代、この時代を作った石岡瑛子史の軌跡を辿る素晴らしいキュレーションでした。
「血が、汗が、涙がデザインできるか」正にその答えを目撃出来た気がします。