「俺は 誰だあっ!」
「俺は 誰だあっ!」の問いかけが印象的なコクーン歌舞伎「天日坊」観劇しました。
100年以上上演されていなかった名作を10年前にコクーン歌舞伎として上演し話題を呼びました。元中村勘九郎が襲名直後の世代交代真っ只中の頃でした。現代要素を入れて再構築して脚本を起こしたのは宮藤官九郎氏。彼はキャラクターに命を注ぎ込む天才ではないかなと思います。上演時間を考慮して少しコンパクトに苦しみながら絞った改編版、10年ぶりの待ちに待った再演。
中村勘九郎さんはコクーン歌舞伎を立ち上げた先代の熱い血を受け継いでいらっしゃるし、中村七之助さんの艶っぽい美しさは極上、中村獅童さんの存在感は間違いない。御三方の歌舞くポーズが、毎回カッコ良かった!!度々出てくる「まじかっ!」の現代言葉がやけにハマります。流石です!
時に心にチクチク響く、自分探しのロードムービー的な展開に、歌舞伎界演劇界の垣根を超えた役者達の作り出す世界に引き込まれてしまいました。生演奏の音楽も効果的でした。特にトランペットの入り方が絶妙でした。