群馬県の世界遺産へ。
世界遺産には「文化遺産」「自然遺産」「複合資産」という3種類の遺産グループに分かれていている「富岡製糸場と絹産業遺産群」はその中の「文化遺産」として認められている。日本において近代化の礎を築いた場所と言える大事な遺産である。製糸場の開業にあたっては経済界の近代化に尽くした代表でもある渋沢栄一も大いに関わった人物です。
群馬県に位置する富岡製糸場にこの夏、初めて訪れてみました。絹産業の模範的工場として作られた富岡製糸場は今も当時の建物が残された貴重な場所。最盛期にはたくさんの人々が暮らし、働いていたと想像しながら巨大な工場敷地内を見学した。
先ずは建物に注目、柱を極力立てない“トラス式構造”を用いた建築は、電気事情が悪い当時、自然光をたっぷり取り入れる構造でもありました。隣接する繭に関する倉庫や育成棟など全ては質の良い絹を生み出すための基地になっていました。
製糸場の奥には、働く人々の生活空間、社宅や女工たちの住むための寮や病院。お蚕の餌の桑畑。必要なものが全て備わった居住空間たっだようです。労働時間もしっかり決まり、給料制、医療費と食費は免除と、かなり進んだ労働条件だったそう。革新的な進歩には革新的な環境での労働はとても大事なことだったでしょう。