「OPERA de PARIS」by Keiichi TAHARA
1971年に渡仏して日本とは違う欧州の刺すような鋭い『光』に衝撃を受けたという故家田原桂一氏、以降2006年までパリを拠点に『光』をテーマに写真、彫刻、インスタレーション、建築と活躍の幅を広げて活躍された。国内外での数々の賞を取られた方です。
フランス政府からの依頼により1987年から8年をかけて撮影をしたパリ・オペラ座を撮影。集大成として写真集「OPERA de PARIS」が1995年日本に於いて完成しました。「建築」「衣装」「宝飾」「舞台模型」からなる全4巻の写真集は伝説となりました。
POLA MUSEUM ANNEXで写真集の世界がギャラリーで広がっています。写真30点の展示と田原氏が晩年写真集をもとに制作した映像の観ることができる貴重な展示となっています。素晴らしい伝説の写真集も会場にて手に取って閲覧可能なのです!
パリ・オペラ座劇場自体が芸術です。作品には人物は登場してはいないのに、その劇場で演じる演者、ダンサーはじめ演奏者、支えるプロフェッショナルなスタッフたちを想像できます。写真からも伝わる独特の光の中での建築、衣装、舞台宝飾の美に囲まれる時間は幸せです。舞台のために制作された宝飾たちも素晴らしいし、個人的にバレエダンサーのチュチュの写真にもうっとりです。華やかな舞台を支えるバックヤードの写真には胸を打つものがあります。サロンから徒歩3分のギャラリーなので何度も足を運んでしまいそうです。
田原氏の豊かな感性に感激いたしました。会期は6月21日(金)〜7月28日(日)、皆様もぜひ訪れてみてはいかがでしょう。